ブロックチェーンの調査・分析会社のChainalysisの最新レポートで、NFTの新しいユースケースが登場するにつれ、悪用も増加していることが明らかになった。
Chainalysisは、NFT市場における主にウォッシュトレード(wash trade)とマネーロンダリング(money laundering)、この2つの不正行為の調査統計データを公開した。
ウォッシュトレードとは、売り手と買い手を仮装して、架空の取引を行うことを指す。すなわち暗号資産に対する高い需要があると信じ込ませ、価格をつり上げ、潜在的な買い手を欺くことを目的としている。
NFTのウォッシュトレーダーは、デジタル・コレクションを新しいウォレットに販売することで、価値が上昇しているように見せかける。ほとんどのNFT取引プラットフォームは、ユーザーがウォレットを接続するだけで取引できるため、ウォッシュトレードが非常に簡単にできる。しかし、同時に取引されたアドレスへのNFTの販売を分析、追跡することもできる。
Chainalysisはブロックチェーン分析を用いて、自己資金で賄われたウォレットにNFTを25回以上売却した262人のユーザーを特定した。彼らの全体的な利益、つまりはNFTを売って得た金額からガス代に費やした金額を差し引くと、ウォッシュトレードで合計890万ドルの利益を上げていることがわかった。
「一部のNFT販売者が数百のNFTウォッシュトレードを実行していた。しかしほとんどのNFTウォッシュトレーダーは利益を上げていないようだ。262人のグループは全体的に巨大な利益を獲得できた」と報告書で明らかになった。
また、NFTを利用するマネーロンダリングのケースが増加していることを明らかになっている。
フラグを付けられているアドレスからNFTマーケットプレイスへの送金された額は2021年第3四半期から大幅増加し、第4四半期に約140万ドルに達した。マーケットプレイスには多額の盗難資金が送金されていた。
しかし、2021年にChainalysisが追跡した暗号通貨全体のマネーロンダリング合計額は86億ドル相当する。NFTを利用した額はまだまだ少ない。
NFT市場では、ウォッシュトレードとマネーロンダリングが増加しているが、ウォッシュトレードは利益を出るという保証がなく、NFTのマネーロンダリングは追跡が可能であるため、NFTは犯罪に向いているとは言えないだろう。
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