ビットコイン(BTC)は、いくつかの指標上では弱気相場を脱したようだ。BTC価格の複合指標が、2025年10月以来初めて強気方向に転じた。
ビットコインの損益指標、10カ月ぶりに強気シグナル
オンチェーン分析プラットフォームのクリプトクアントの最新データを受け、同社CEOのキ・ヨンジュ氏は、2026年のビットコイン弱気相場に「終止符が打たれた」との見方を示した。
キ氏は水曜日のX投稿で、クリプトクアントの「ブル・ベア・マーケット・サイクル指標」が10月初旬以来初めてプラス圏に入ったことを指摘した。
「ビットコインの弱気サイクルは終わった」
キ氏はこう投稿している。
この指標は、クリプトクアントのリサーチ責任者が考案した「P&Lインデックス」をもとに算出される。具体的には、P&Lインデックスが365日移動平均からどれだけ離れているかを測るものだ。
P&Lインデックスは、複数のオンチェーン収益性指標で構成されている。市場価値と実現価値の比率を示すMVRV、未実現損益を示すNUPL、使用済みアウトプットの利益率を示すSOPRだ。これらを組み合わせることで、ビットコイン投資家が抱える実現損益と未実現損益の全体像を把握できる。
ブル・ベア指標がゼロを上回る場合、投資家の収益性が改善していることを意味し、BTC価格サイクルにおける強気局面を示唆する。
今回のサイクルの底は2月5日だった。この日、BTC/USDは6万ドル(約960万円)まで下落し、同指標はマイナス1.244を記録した。これは「極端な弱気」状態に相当する。
一方、完全なデータが確認できる直近の日付である8月26日時点では、ブル・ベア指標は0.042とプラス圏に浮上し、「強気」区分に入った。
P&L関連指標と365日移動平均を組み合わせたこの分析は、ビットコイン価格の大局的なトレンド転換を確認する上で、これまで高い精度を示してきた。キ氏は、前回の弱気相場の終わりも、2023年初頭に上昇基調が戻る局面でこのブル・ベア指標が示していたと指摘している。
それでもBTC価格への不安は消えず
ここ数週間、ビットコインでは複数の指標がじわりと強気シグナルを出し始めている。その一つが相対力指数(RSI)だ。RSIの回復は、2022年末の弱気相場終了局面でも見られた動きだった。
とはいえ、市場参加者の間で「最近の上昇がマクロな下落トレンドの終わりを意味する」との見方が一致しているわけではない。
コインテレグラフは以前、需要不足によってBTC/USDが再び下落に転じる可能性を報じている。現物価格のすぐ上には、複数の流動性の壁が並んでいるためだ。
トレーダー兼アナリストのレクト・キャピタル氏も、継続的な市場分析の中で、8月の月足終値が回復の行方を左右する「重要な節目」になると指摘している。
同氏が注目しているのは、昨年10月から続く右肩下がりのレジスタンストレンドラインを、ビットコインが上抜けられるかどうかだ。
つまり、指標は「春」を告げている。だが、相場の足元にはまだ泥濘が残る。ビットコインが本当に弱気相場を抜け出したのか。それとも一時的な反発にすぎないのか。答えは、8月末の終値と、その先に控える流動性の壁を突破できるかにかかっている。

