ストラテジー、まさかの四半期“1.2兆円”大赤字! ビットコイン14%暴落が直撃…“暗号資産帝国”に何が起きたのか

概要:「絶対に売らない」が信条の暗号資産投資企業ストラテジーが4〜6月期に純損失82億2000万ドルを計上。ビットコイン相場急落で評価損83億2000万ドルが発生したためだ。一方、優先株配当の一部を賄う目的で約2億1840万ドル相当のビットコインを既に売却済みで、大半は第2四半期後の7月初旬に売られた。「ガチホ」方針からの転換が注目されるが、同社はドル現金37億5000万ドルを積み上げ財務体力を強調。投資家は冷静で、株価は通常取引で4.7%高だった。

暗号資産業界に、またも激震が走った。

米ビットコイン投資企業ストラテジー(旧マイクロストラテジー)が発表した4〜6月期決算は、なんと純損失82億2000万ドル(約1兆2900億円)という巨額赤字だった。主犯は、保有ビットコインの評価損83億2000万ドル(約1兆3060億円)。この四半期、暗号資産の価格が急落したことが、そっくりそのまま同社の財務を直撃したのである。

7月26日時点で、同社が抱え込むビットコインは84万3775枚。年初からは25%も積み増した計算だ。ところが、である。ここで見過ごせない“事実”が明らかになった。同社は新設した「ビットコイン・マネタイゼーション(収益化)プログラム」のもと、約2億1840万ドル(約343億円)相当のビットコインをすでに売却していたというのだ。目的は、優先株の配当支払いの一部を賄うため。しかも、その大半にあたる2億1600万ドル(約339億円)ぶんは、第2四半期が終わった7月初旬に売り抜けていた。「絶対に売らない」が信条だったはずの“ガチホ企業”が、である。

もっとも、同社にも算段はある。ストラテジーは37億5000万ドル(約5890億円)ものドル建て現金準備を積み上げたと胸を張る。これは優先株の配当と利払いを、2年分以上まかなえる金額だという。さらに直近では、自社のSTRC優先株2500万ドル(約39億円)ぶんを額面割れで買い戻し、株価が100ドル(約1万5700円)を下回っている間は買い増しを続ける方針だ。

そもそも、なぜここまでの大赤字なのか。元凶はビットコインそのものの値動きにある。暗号資産情報サイト「コインゲッコー」によれば、ビットコインは第2四半期に約14%も下落。4月初旬に6万8000ドル(約1068万円)前後だった価格は、6月末には5万8600ドル(約920万円)ほどまで沈み込んだ。木曜午後の時点では、6万4700ドル(約1016万円)あたりで取引されている。

では、市場の反応はどうだったか。意外にも、投資家は冷静だった。ストラテジー(ティッカー:MSTR)株は木曜の通常取引を4.7%高で終えたものの、決算発表を受けた時間外取引ではやや値を下げた。

巨額赤字か、それとも一時の評価損に過ぎないのか。“暗号資産帝国”の真価が問われるのは、むしろこれからだ。

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