スペースX、上場後初決算―投資家還元なるか

概要:スペースXは8月4日、上場後初の決算を発表する。6月のIPOは史上最大の750億ドルを調達し、モルガン・スタンレーは従業員株式プラン運営を通じ、ウェルスマネジメント部門に740億ドル超の資金流入を得た。ただし現金運用口座への移行率は26%に低下し、収益化はロック解除後の課題だ。市場は打上げ回数やスターリンク収益など初の本格開示に注目する。株価は公開価格比2割安で、8月6日には約990億ドル相当のロック解除を控える。

スペースXが上場後初となる決算を8月4日火曜日に発表する。6月の上場によって、モルガン・スタンレーの銀行家らは既に約1億ドルの手数料を受け取っている。

この手数料はあくまで一部にすぎない。スペースX主導の新規株式公開(IPO)は、同行のウェルスマネジメント部門に740億ドル超をもたらした。今後はスペースXがその裏付けとなる実績を示す必要がある。

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スペースX上場がモルガン・スタンレーの10兆ドル四半期を築いた舞台裏

スペースXは、6月11日に1株あたり135ドルで5億5555万5555株を売却したことで、総額750億ドルを調達した。これは、2019年にサウジアラムコが調達した294億ドルの2倍超となり、史上最大規模のIPOである。

本取引には10行が関与した。ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、BofAセキュリティーズ、シティグループ、JPモルガンが主幹事を務め、全行が手数料を分配した。

一方で、スペースXの従業員株式プランを運営していた銀行は1行のみだった。これがモルガン・スタンレーの際立った点である。

この点が重要となる理由は、IPO当日に従業員が得た資産は、現行の株式プランの預入先に一括で入金されるからである。

モルガン・スタンレーのウェルスマネジメント部門は、前四半期に新規顧客資産を1481億ドル取り込んだ。1年前は592億ドルだった。

このうち、株式プラン関連顧客のIPOによる流入が半数超を占めたと決算資料は示す。過去3か月で740億ドルを超え、ブルームバーグは大半がスペースX由来だと報じている。

同行ではこの部門を「ワークプレイス」と呼ぶ。2019年にソリウム・キャピタル、2020年にE*トレードを買収し構築した。リーマンショック後の安定収益基盤拡充につながる取引だった。

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ワークプレイス部門は現在、S&P500企業の半数超、時価総額10億ドル超の未上場大手100社の約7割をカバーする。総顧客資産は10兆ドルを超えた。

モルガン・スタンレーのウェルスマネジメントはジェド・フィン氏が統括する。同氏はIPOを決済イベントではなく、長期的な基盤と位置付ける。

「IPOを資産流入の一過性イベントと捉えるのは誤りだ。ロック解除や新規発行など、複数段階にわたるビジネス機会である。」

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ここで注意すべき点は、大半の資金が現時点でまだ収益化されていないことである。

モルガン・スタンレーは、顧客が現金を運用口座に移した時点で手数料を課す。新規資金の導入分で運用口座に移動した割合は前四半期で26%にとどまり、1年前の72%から大きく低下した。

ブルームバーグによれば、スペースX関連資金の年間収益は1億ドル超に上る。ただしそれはロック中の株式の解禁が前提となる。

8月4日発表 スペースX決算の焦点

決算は火曜日の取引終了後に発表される。アナリスト予想は1株あたり26セントの赤字だ。9社が予測を提出しているとZacksは伝える。

スペースXの決算予想 出典: Nasdaq

今回は事業内容を初めて本格開示する機会となる。投資家は打上げ回数、スターリンクの収益、官民比率の内訳を注視する。

株価は既に下落基調だ。SPCXは7月31日に108.37ドルで引けた。公開価格135ドルの2割安、第1日目の終値161ドルからは3割安となる。先週には過去最安値も記録した。

スペースX(SPCX)株価推移 出典: TradingView

契約も追い風とはなっていない。スペースXが2027年までで16億ドル規模のスペースフォース打上げ業務を受注したが株価は下落した。

その後、8月6日にはロックされていた約9億1150万株が売却可能となる。決算発表2営業日後に当たる。

金曜日の株価で計算すると約990億ドル相当の株式となり、IPO調達額を上回る。2012年のメタ社のロック解除が警戒材料として挙げられる。

モルガン・スタンレーは既に報酬を受領済みで、配当を15セント増の1.15ドルに引き上げ、200億ドルの自社株買いも決定した。一方、スペースXの投資家は未だ成果を待っている。

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