ゴールドマン・サックスによれば、日本は再び為替介入を行うのに十分なドル準備を保持している。同行は、東京が約1兆ドルの外貨準備高を有していると推計。そのうち約2000億ドルが現金または現金同等物として保有されている。
この余力は重要である。円は先月の上昇分の多くをすでに失っている。今週は1ドル=160円台まで下落し、介入後の反発幅の約半分が消失した。
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ゴールドマンが再介入の余地を見る理由
ゴールドマン・サックスのストラテジスト、カレン・フィッシュマン氏は、同行のポッドキャスト「Exchanges」でこの点を論じた。同氏によれば、日本は7月のオペレーション規模を再現するために、その全準備を使う必要はないという。
また同氏は、米連邦準備理事会(FRB)のFIMAレポファシリティにも言及した。これは中央銀行が米国債を担保にドルを調達できる制度である。この制度を活用すれば1兆ドル全額にアクセス可能となり、日本は公開市場で国債を売却せずに済む可能性がある。
このバックストップはすでに先週、市場のセンチメントを変えた。顧客がこの制度を使えば全準備高へのアクセスが現実的と認識したことで、円への信頼感が強まった。ゴールドマンで外国為替オプション取引責任者を務めるプラニート・シャー氏が同ポッドキャストでこう指摘した。
円安の背後にある金利差
シャー氏によれば、実際の要因は日米の借入コストの差にあるという。今週、米国債10年物利回りは4.69%付近まで上昇。日本国債10年物利回りは2.839%にとどまり、資金は米国債への流入が続いた。
円は先月の上昇分の多くをすでに失っている 出典: Trading View
市場では、9月に日銀が0.25%の利上げに踏み切る確率が65%と織り込まれている。フィッシュマン氏は、この利上げが見送られれば円安圧力が再燃すると指摘。一方、米国のインフレや雇用統計が予想を下回れば、こうした圧力は緩和し、追加介入への期待が再び高まるとシャー氏は話した。
「もし利上げを実施しなければ……円安圧力が再び強まることになる」
カレン・フィッシュマン氏(ゴールドマン・サックス・リサーチ)
東京とワシントンは7月の介入を分担し、1998年以来となる日米共同の円防衛となった。これは、円が1ドル=164円台に下落し、40年ぶりの安値を付けたことを受けた措置だった。
東京は介入開始後2日間で約850億ドルを投入した。ゴールドマンは、これは2011年の福島原発事故直後を除き、日本史上最大級の2日間の為替介入だったとみている。
フィッシュマン氏は、日本が4月と5月に単独介入した後も、円は数か月で再び40年ぶりの安値に沈んだことを指摘。短期円コールのプレミアムも高止まりしており、投資家が円反発への賭けをためらう状況が続いているとシャー氏は述べた。
今後の東京の動向は、準備高の規模よりも、米連邦準備制度理事会(FRB)と日銀の政策次第となる。

