暗号資産"大淘汰時代"到来!ハイパーリキッド、パンプ、エテナ3社で収益8割独占の異常事態

概要:アーク・インベストのアナリスト、ロレンツォ・ヴァレンテ氏は、暗号資産業界が歴史的な淘汰局面に入ったと指摘。パーペチュアル取引所ハイパーリキッドとミームコイン発射台パンプ・ドット・ファンの2社だけでアプリ全体の収益の約67%を稼ぎ、上位3社で約80%に達する一極集中が進行中だという。今後はM&Aや破産申請、閉鎖、アクハイアが加速する一方、業界にとって「極めて強気な材料」と評価。実際、ビットメックスが9月閉鎖、ビットマートも8月26日に取引終了し2027年1月に完全廃業。バイビットはインドネシアのノビ買収で足場を固めている。

暗号資産(暗号通貨)業界が、その歴史上“最大の淘汰局面”に突入しつつある——。米投資会社アーク・インベストのアナリストが、そんな衝撃の見立てを明かした。収益が、ごく一握りの“勝ち組”プロトコルへと一気に集中し始めているというのである。

アーク・インベストでリサーチ・アソシエイトを務めるロレンツォ・ヴァレンテ氏は、水曜のX(旧ツイッター)への投稿で、投資家たちの目が日に日に厳しくなっていると指摘した。確かな“プロダクト・マーケット・フィット”(市場に求められる製品力)を持たない暗号資産プロジェクトや取引所は、もはや資金を集めることすら難しくなっている、と喝破する。体力のないプロジェクトが青息吐息となり、次々と店を畳むなか、収益はごく一部の支配的プロトコルへと吸い寄せられている——というのが同氏の読みだ。

その“動かぬ証拠”としてヴァレンテ氏が突きつけたのが、驚くべき数字である。無期限先物(パーペチュアル)取引所のハイパーリキッドと、ミームコインの“発射台”ことパンプ・ドット・ファン——この2社だけで、暗号資産アプリ全体の収益のおよそ67%を叩き出しているというのだ。さらに合成ドル建てプロトコルのエテナを加えれば、上位3社の合計シェアは実に約80%に達する。業界全体で、収益の一極集中が“過去最高”の水準に膨れ上がっていると、同氏は警鐘を鳴らす。

Source: Lorenzo Valente

ヴァレンテ氏は、この流れが今後数カ月でさらに加速するとみる。待ち受けるのは、M&A(合併・買収)の増加、米連邦破産法11条(チャプター11)の申請ラッシュ、プロジェクトの閉鎖、そして人材だけを丸ごと買い取る“アクハイア”の横行だ。だが——ここが肝心なのだが——同氏はこの大淘汰を、暗号資産業界にとって「極めて強気(ブリッシュ)な材料」だと言い切ってみせた。

取引所の“閉店ラッシュ”が物語る再編劇

ヴァレンテ氏のこの発言は、ここ数日、複数の暗号資産取引所が相次いで“事業の畳み方”を発表したタイミングと、見事に重なる。業界の一角で、じわじわと圧力が高まっている何よりの証左と言えよう。

先週、老舗取引所のビットメックスが、9月をもって取引所を閉鎖すると発表した。運営元であるHDRグローバル・トレーディングによる戦略見直しの結果だという。同取引所は直前まで、「取引需要が乏しい」として、取引ペアやデリバティブ契約の上場廃止を急ピッチで進めていた矢先の“退場宣言”であった。

その数日後、今度はビットマートが動いた。8月26日に取引サービスを終了したうえで、2027年1月には事業を完全に畳むというのだ。同社は、経営状況、市場環境、そして今後の戦略的な方向性を精査し尽くした末の苦渋の決断だと説明している。

一方で、“再編”は買収というかたちでも着々と進んでいる。今月初め、バイビットはインドネシアの現地デジタル資産企業ノビ(NOBI)の過半数株式を取得したうえで、同国で現地運営型の取引所を立ち上げた。アジア有数の巨大暗号資産市場で、虎視眈々と足場を固めているのである。

Source: BitMEX

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