ノボノルディスク株は好材料が出ても下落を続けている。その理由をマイク・ドースターCEOが認めた。イーライリリーがノボを同社の得意分野で上回っている。
ドースターCEOは今週、CNBCのジム・クレイマー氏のインタビューに応じ、この乖離について説明した。GLP-1薬オゼンピックで知られるノボは、8月4日に通期売上高見通しを上方修正し、年間売上減少率の予測中央値を8%から3%に縮小した。それでも投資家は売りを選択し、ノボの株価は当日約6%下落した。
上方修正でも株価下落
ドースターCEOは番組内でその計算式を説明した。ノボは、オゼンピックとウェゴビーの価格を昨年引き下げ、患者のアクセス拡大を図ったが、販売数量はまだ値下げ分を補える水準に達していない。同氏は「単純な算数」と指摘した。価格を半分にすれば、数量を2倍にしなければ損益は改善しないが、数量が即座に2倍になることはない。
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処方あたり売上の減少と患者数増加のギャップが、投資家の不安材料になっている。ノボの肥満・糖尿病薬は事業全体の約90%を占めており、イーライリリーの約60%と比べて突出している。このため、単一カテゴリーの価格変動や競争激化の影響を受けやすい構造だ。
ドースターCEOの認めた課題
物語の中心は経口ウェゴビーである。ノボは今年1月に経口の減量薬を発売し、記録的な速さで市場拡大を遂げている。すでに医師による処方件数は500万件を突破、全世界で150万人以上の患者が服用している。この販売規模を考えても、株価下落は説明が難しい。
クレイマー氏は、なぜイーライリリーの株価がノボを上回って上昇しているのかを追及した。ドースターCEOは質問から逃げなかった。
「イーライリリーはシェアを伸ばしている。そして同社はノボノルディスクよりも事業の多角化が進んでいる……リリーは実際、ノボを大きく上回るボリュームとシェアの拡大に成功してきたことは周知の事実である。」
オゼンピックの成功にもかかわらず、ノボの株価は低迷している 出典: Trading View
同氏は、リリー社の広告は旧来の低用量ウェゴビーとの比較に依存していると主張した。ノボの高用量最新製剤はリリーの有効性に匹敵するとし、こうした広告手法を巡ってノボはリリーを提訴していると説明した。
経口剤はデータ上で優位
株価の低迷とは裏腹に、経口剤の実績は伸び続けている。ノボの社内試験データでは体重減少率が17%と、リリーの競合薬の12%を上回る(両薬は直接対決していない)。ドースターCEOはこの経口剤のデビューを製薬史上最高の新製品ローンチと評価。販売数量だけ見れば反論は難しい。
ドースターCEOは、今後2四半期連続で改善傾向が続けば、株価も追随すると見込む。その賭けが実現するかどうかは単純な競争にかかる。患者数の増加が価格引き下げ分を上回り、ウォール街に経営の転換が完了したと納得させられるかどうかが鍵となる。

