米国が日本の9兆7000億円救済策を支援

概要:ベセント氏は、円の為替介入は資産交換であり、貸付ではないと述べた。財務省の届出も同氏の主張を裏付けており、ウォーレン氏の主張を複雑にしている。

スコット・ベッセント財務長官は、エリザベス・ウォーレン上院議員に対し「米国は日本に1セントも貸与していない。購入したのは円であり、借入ではない」と説明した。このため、日本は米国に債務を負っておらず、支払い不能問題も起きないとした。

ウォーレン氏は、日本が返済しなかった場合には納税者が損失を被ると警告していた。しかし財務省の毎月の報告書は、円介入の仕組みに関してベッセント長官の主張を裏付ける内容となった。同時に、ウォーレン氏の主張の根拠も弱まった格好だ。

同基金はユーロと円のみ保有可能

為替安定基金は、財務長官が議会の追加承認なしに動かせる米財務省の準備金。外国通貨は2種類のみ保有している。

6月30日現在、同基金はユーロ14億1900万ドル、円25億7000万ドルを保有していた。従って、ユーロを売却し円と交換する以外の取引はできなかった。

融資は債務を生じるが、資産の交換はそれに該当しない。同基金は7月時点より円保有額を増やしたに過ぎない。

「日本は財務省に何も返済義務がない。従って、存在しない債務について日本が返済不能となるリスクもない」と、ベッセント長官は書簡で述べている。

真のリスクは、返済不履行ではなく価格変動である。本稿執筆時点で円相場は1ドル=160.17円と、支援介入時(157.4円)より円安が進んだ。これにより、獲得した利益の大半は消失したことになる。

米ドル/円の価格推移 出典:TradingView日本は円介入総額を公表、米国は非公表

日本は金曜日に介入総額を公表。7月30日から8月26日までの間に15兆4000億円(約970億ドル)に達したとしている。

ウォーレン氏の回答期限は8月28日だったが、ベッセント長官はこれに応じたものの、具体的な金額は明らかにしなかった。

In her latest sciolistic letter to me, @SenWarren made it clear that she knows even less about foreign exchange markets than she does about banking.

What is equally shocking, but not surprising: not a single member of the media mob has a rudimentary-enough level of financial…

— Treasury Secretary Scott Bessent (@SecScottBessent) August 28, 2026

流出したメモによれば、50億〜100億ドル規模との見方もあるが、財務省はこの数字を公式に認めていない。

キャンプ・デービッドでのスコット・ベッセント財務長官のメモ帳の写真 出典: Reuters

参考までに、前回の米国による円買い介入は1998年6月。FRBの記録によれば8億3300万ドルで、FRBと財務省基金が均等に負担していた。

一方、ウォーレン氏によるアルゼンチンとの比較は、説得力に欠ける。なぜなら財務省の資料によれば、ブエノスアイレスは200億ドルの枠のうち25億ドルのみ借り入れ、2025年12月までに全額返済しているため。

「アルゼンチンは米国とのスワップ施設を速やかかつ全額返済した。現時点で為替安定基金はペソを一切保有していない」と、ベッセント長官は1月に明かしている。

米国が過敏になる理由は、日本が米国債を1兆1200億ドル保有しているため。どの国よりも多い。円の急落は米国の調達金利を押し上げる。

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