ノンカストディアル型のマルチチェーン暗号資産ウォレット「Ctrlウォレット」が、サービス終了を決めた。セキュリティ被害の発覚からわずか数週間後のことだ。同社は火曜日、ユーザーに対し、今後1カ月以内に資産を引き出すよう呼びかけた。
Ctrlウォレットは6月23日、同プラットフォーム上の一部カルダノウォレットに影響するセキュリティ上の問題を報告。ユーザー資産を保護するため、エンジニアリングチームが完全な機能復旧を行うまで、一時的に「メンテナンスモード」に入ると説明していた。
だが、その後の発表で事態は急転する。ウォレット運営側は本日、2026年8月3日以降、アプリ内での送金、受け取り、スワップ、その他すべての操作が利用できなくなると明らかにした。唯一残される機能は、ユーザーのリカバリーフレーズのエクスポートだけだ。
Ctrlウォレットはブログ投稿で、アプリストアおよびブラウザ拡張機能ストアからアプリを削除し、ダウンロードも直ちに停止すると説明した。
8月3日の期限までであれば、ユーザーはCtrlウォレットから別の取引所、または別の暗号資産ウォレットへ資産を移せる。期限後は、対応する別のウォレット事業者にリカバリーフレーズをインポートすることしかできなくなる。Ctrlウォレットは、8月3日までに資産をエクスポートするよう「強く」推奨している。
Source: Ctrl Wallet
Ctrlウォレットによると、ユーザーは12語または24語のリカバリーフレーズを、メタマスク、トラストウォレット、ファントムなどの対応ウォレットにエクスポートできるという。
同社はまた、移行トークンやエアドロップイベントは実施しないと説明。そうした特典をうたう偽のSNS投稿やウェブサイトに遭遇した場合は、十分に注意するようユーザーに呼びかけた。
Ctrlウォレットは、かつて「XDEFIウォレット」として知られていた。リンクトインのページによれば、従業員数は11〜50人、月間ユーザー数は65万人超。対応するブロックチェーンネットワークは、カルダノやミッドナイトを含む2500以上に及んでいた。
セカンドファイ被害の前に、Ctrlウォレットはエマーゴ傘下へ
Ctrlウォレットは4月29日、エマーゴの傘下に入ることを発表していた。その際、同社のマルチチェーン構造は、セカンドファイウォレットの中で継続されると説明していた。
セカンドファイは、カルダノ上に構築されたセルフカストディ型プラットフォームだ。2026年4月にヨロイウォレットからブランド変更され、カルダノの「営利部門」とされるエマーゴによって開発された。
しかし6月24日、セカンドファイの脆弱性を突かれ、攻撃者がユーザー資金を流出させた。被害額は約1600万ADA、当時の価値で約240万ドル、日本円で約3億9000万円にのぼると推定されている。
その数日後、セカンドファイは被害を受けたユーザーへの返済に向けた回復手段を公表した。対象となったウォレットアドレスは374件。同社はさらに、緊急措置によって約1億2900万ADAを保全し、独立した第三者カストディアンへ移管したと説明している。これらの資金は、検証と回復プロセスが完了するまで同カストディアンのもとに置かれるという。


