ベンチャーキャピタルのセコイア　仮想通貨ファンドを大幅に縮小＝報道

　　Brayden Lindrea

　　2023年07月28日 16:50

　　ベンチャーキャピタルのセコイア 仮想通貨ファンドを大幅に縮小＝報道

　　ベンチャーキャピタルの大手セコイア・キャピタルが、流動性のひっ迫と小規模なプレイヤーへのシフトの中で、仮想通貨ファンドを5億8500万ドルから2億ドルに縮小したと報じられている。

　　ウォール・ストリート・ジャーナルの7月27日の報道によれば、テクノロジーに特化したこのVCファームは、3月に投資家に対し、セコイア・クリプト・ファンドとエコシステム・ファンドを、市場環境の変化をより良く反映するために縮小すると伝えた。セコイア・キャピタルは仮想通貨投資を65%削減し、スタートアップに対する育成的な姿勢を取ることを選択した。

　　最近の仮想通貨業界の混乱を受け、セコイアの仮想通貨ファンドは、シード段階のスタートアップへの支援により焦点を当てることになる。

　　また削減のもう1つの動機は、投資家がセコイアのファンド提供に参加するための資本基準、すなわち参入障壁を引き下げることだという。「これらの変更は、シード段階の機会に焦点を絞り、リミテッドパートナーに流動性を提供するために行った」と、セコイアはフィナンシャル・タイムズに対して述べたという。同社は過去3年間で投資家に150億ドル以上を還元したとも付け加えた。

　　最近の打撃の1つとして、今や破産しているFTXへの2億1400万ドルの投資があり、その後同社はこれを0ドルに評価を引き下げた。コインテレグラフはセコイア・キャピタルにコメントを求めたが、回答を得られなかった。

　　セコイアの動きは、ベンチャーキャピタル企業の間で仮想通貨への投資を縮小するという最近のトレンドを反映している。コインテレグラフ・リサーチのデータによれば、ベンチャーキャピタルによる仮想通貨分野への投資は6月に29.7%減少し、7億7932万ドルとなった。

　　しかし、全てのVCファームが仮想通貨ポートフォリオを縮小しているわけではない。ポリチェーン・キャピタルとコインファンドは、それぞれ2 億ドルと 1 億 5,200 万ドを今月初めに調達した。