アバランチ財団　資産のトークン化推進のため5000万ドルのイニシアチブ立ち上げ

　　Tristan Greene

　　2023年07月26日 14:10

　　アバランチ財団 資産のトークン化推進のため5000万ドルのイニシアチブ立ち上げ

　　アバランチ財団は7月25日、アバランチ・ブロックチェーン上でトークン化を推進するための5000万ドルのイニシアチブ「アバランチ・ビスタ」の立ち上げを発表した。

　　アバランチ・ビスタは、ブロックチェーンコミュニティ全体でトークン化に向けたトレンドが進行の中で登場した。基本的に、トークン化は誰でもオフチェーンの資産をデジタルのオンチェーントークンに変換することを可能にする。

　　トークン化の初期のユースケースの一つとして最もポピュラーだったのは、不動産セクターだ。投資不動産の購入は通常、大口投資家や投資会社の領域だ。不動産が価値あるものとされるとき、小口投資家が市場にアプローチするのは通常困難だ。

　　トークン化は不動産の売買などの取引へのアクセスを容易にするだけでなく、資産配分の民主化も促進する。伝統的な資産市場とは異なり、デジタルトークンの売買は、複数の投資家が単一の資産の購入に資金をプールすることを可能にする。これにより、それまで手が出せなかった市場に小口投資家が参入することが可能となる。

　　アバランチ財団は、そのブロックチェーン上でのトークン化の利用事例として、不動産や収集品のほかにも、企業の株式、ベンチャーキャピタル、債券、知的財産、ポートフォリオの多様化など、幅広い用途を想定している。発表によれば、アバランチ・ビスタの資金は、アバランチ・ブロックチェーン上のさまざまなトークン化資産の購入に使われる。「アバランチ・ビスタは、株式、信用、不動産、商品、ブロックチェーンネイティブなものを含む、全流動性スペクトラムを通じた資産を検討する」とされている。

　　最近、金融サービス会社で投資銀行のシティは、トークン化市場を暗号資産の次の「キラーユースケース」と評価している。同社はまた、このセクターが2030年までに4兆ドルから5兆ドルの規模に達すると予測している。