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イーサが1970ドルを突破できない4つの理由

 イーサが1970ドルを突破できない4つの理由 WikiBit 2023-07-06 22:44

7月3日、イーサリアム(ETH)の価格は1,970ドルに達したが、数カ月以内に金利が更に引き上げられる可能性や、仮想通貨規制の厳格化などが上昇を阻んだようだ。

  Marcel Pechman

  2023年07月07日 07:44

  イーサが1970ドルを突破できない4つの理由

  7月3日、イーサリアム(ETH)の価格は1,970ドルに達したが、数カ月以内に金利が更に引き上げられる可能性や、仮想通貨規制の厳格化などが上昇を阻んだようだ。

  連邦準備制度理事会からのマクロな逆風

  外部要因の他に、イーサリアムネットワークはスマートコントラクトアプリケーションからの出金によって6月の上昇の阻害要因となった。

  投資家達は現在、ビットコイン現物ETFに対する追い風が衰えているかを思案しており、ETHが6月16日に最後に見られた1,700ドルまで修正されることも視野に入れている。

  最近のマクロ経済的な出来事からいくつかの手掛かりが得られるだろう。その中には、米国の国内総生産(GDP)が第1四半期に年率2%で成長し、ドイツの消費者物価指数が前年比6.8%で6月に増加した事実、また中国のCaixin Globalの購買担当者指数が活動拡大を報告したことだ。

  よって、より強い経済指標が投資家達の米連邦準備制度理事会からの更なる引き締め策に対する期待を高めている。

  連邦準備制度理事会のジェローム・パウエル議長が2023年にさらに2回の利率引き上げを提案したこと、資本コストの増加と債券投資のリターンの高まりが仮想通貨への関心を減らした。

  規制面では、最も差し迫ったニュースやイベントには次のようなものが含まれる。

  •   6月28日ヨーロッパ連合の議員たちは物議を醸しているデータ法の制定を進め、スマートコントラクトを安全に終了させるためのキルスイッチや、共有可能なデータを提供するルールを設けた。

  •   7月4日:バイナンスオーストラリアのコーポレートオフィスが地元当局によって捜索され、デリバティブ事業が調査中で、ライセンスが2023年4月に停止された

  ネットワーク需要の減少に伴い、TVLが3年ぶりの低水準に近づく

  イーサリアム共同創設者のヴィタリク・ブテリン氏が6月29日、マルチシグウォレットの複雑さのために自身のETHの一部しかステーキングしてしないと述べたことで、イーサリアムが課題に直面している可能性がある。

  ETHのスマートコントラクトにロックされたデポジットを測る指標であるトータル・バリュー・ロックド(TVL)は、2020年8月以来の低水準に達した。DefiLlamaによると、TVLは7月4日までの30日間で3.1%減少し、1370万ETHになった。

  TVLが低下するということは、投資家がネットワークのスマートコントラクトの使用に興味を失っているか、取引手数料の低いレイヤー2への代替を探して移動しているかのどちらかを意味する。どちらにせよ、イーサリアムネットワークに対する潜在的な需要は否定的に影響を受け、これは弱気と解釈されている。

  ETH価格、レバレッジを効かせたロングにより上昇

  ETHのデリバティブにおけるプロのトレーダーのポジションを分析することは、ETHの価格が1,970ドルの抵抗レベルを超える可能性を判断する上で重要だ。

  各取引所間で方法論に相違がある場合もあるため、読者は絶対的な数字ではなく、変化を注視する必要がある。

  6月22日以降、イーサは1,815ドルから1,975ドルの狭いレンジで取引されているにもかかわらず、プロのトレーダーは先物のレバレッジ・ロングポジションを増やしている。

  仮想通貨取引所バイナンスでは、ロングとショートの比率が6月20日の1.14から7月4日の1.30まで急激に上昇した。 同様にOKXでは、ロングとショートの比率が6月20日の0.76から7月4日の2.25のピークまで上昇し、レバレッジを効かせたロングが有利になった。

  イーサ先物に影響する外部性を排除するには、ETHオプション市場を分析する必要がある。25%デルタ・スキュー指標は、類似のコール(買い)オプションとプット(売り)オプションを比較したもので、プロテクティブプット・オプションのプレミアムがコール・オプションよりも高いため、恐怖が蔓延するとプラスに転じる。

  トレーダーがイーサ価格の暴落を恐れている場合、スキュー指標は8%を超えて推移する。一方、一般化された興奮は8%のマイナススキューを反映する。

  上記のように、デルタ・スキューは7月3日から7月4日にかけて緩やかな楽観論に傾いたが、 その水準を維持することはできなかった。現在、マイナス2%という指標は、コール・オプションとプット・オプションに対するバランスの取れた需要を示している。

  ETHは1700ドルには遠いが2000ドルも同様

  これら4つの理由、すなわちレバレッジのロング・ショート比率の上昇、TVLの低下、潜在的な金利上昇、仮想通貨規制の強化などを考慮すると、ETHの弱気派はビットコインETFの一件からもたらされるポジティブな価格インパクトを押さえ込むのに有利な立場にある。

  これらの要因はETHの価格を1,700ドルまで押し下げるには十分ではないかもしれないが、ETHの強気派にとっては大きな障害となる。注目すべきは、4月13日に2,000ドルを突破しようとした前回の試みは、1週間も続かなかったことだ。したがって、短期的には、弱気派が1,970ドルのレジスタンスの防衛に成功する確率が高い。

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