破綻した仮想通貨マイナーのコア・サイエンティフィック　市場好転で再建計画に見込み

　　Luke Huigsloot

　　2023年05月24日 14:39

　　破綻した仮想通貨マイナーのコア・サイエンティフィック 市場好転で再建計画に見込み

　　破産したビットコイン（BTC）マイニング企業コア・サイエンティフィックの再建計画が9月までに最終決定する可能性があり、最近の市場環境が好転したことにより、追加で4600万ドルを得ることが見込まれている。

　　5月22日にテキサス州の破産裁判所に提出された文書によれば、コア・サイエンティフィックの弁護士は、同社が破産を申請して以来、その流動性状況が大幅に改善されたと述べ、その結果、近い将来に再建計画を提出する予定だと述べた。

　　再建計画は現在、主要なステークホルダーと協議中であり、文書によると、同社は「新たなコア・サイエンティフィックが破産手続きを終えた後にどのような姿となるかについて、可能な限り多くの合意を得ること」を目指している。

　　連邦破産法第11条は、ステークホルダーが事業の縮小による負債の削減や資産の売却による債権者への返済などの措置を含む再建計画に合意するまで、企業が運営を続けることを可能にする。

　　コア・サイエンティフィックは、電力コストの低下、ビットコイン価格の上昇、そしてブロックチェーンのハッシュレートの増加を、流動性向上の主要な市場要因として挙げた。

　　コア・サイエンティフィックが破産を申請した2022年12月21日時点で、ビットコインの価格は16,904ドルだったが、それ以降、価格は60％以上の上昇をみせ、現在は約27,000ドルに達している。

　　さらに、申請日以来、電力価格は24％下落し、ネットワークのハッシュレートは54％上昇したと、提出文書に記載されている。

　　より有利な市場環境の結果として、コア・サイエンティフィックは、破産手続きの遅延にも関わらず、再建計画が最終化されると、追加で4600万ドルの資金を手に入れることができると見積もっている。

　　また同社は、破産した仮想通貨貸出業者であるセルシウス・ネットワークからの巨額の収入を期待している。セルシウスはコア社に対して約1100万ドルの負債があるという）。現在、両社は長期にわたる裁判闘争を続けており、その戦いは2022年10月19日に始まっている。