日本語
Download

個人投資家は仮想通貨市場に大きな影響=BIS報告書

 個人投資家は仮想通貨市場に大きな影響=BIS報告書 WikiBit 2023-04-06 22:36

国際決済銀行(BIS)は、ビットコインとイーサリアムの現物と先物価格の違いである「仮想通貨キャリー」とその仮想通貨投資市場への影響について調査した報告書を公開した。特に個人投資家の行動と、市場の高騰と暴落との関係が明らかになった。

  Derek Andersen

  2023年04月07日 07:36

  個人投資家は仮想通貨市場に大きな影響=BIS報告書

  国際決済銀行(BIS)は、ビットコインとイーサリアムの現物と先物価格の違いである「仮想通貨キャリー」とその仮想通貨投資市場への影響について調査した報告書を公開した。特に個人投資家の行動と、市場の高騰と暴落との関係が明らかになった。

  キャリーとは、現物市場でロングポジションを持ちながら、先物契約で同額を売ることで生じる結果を指す。報告書では、さまざまな取引所でのデータをもとに調査が行われた。

  仮想通貨と法定通貨の金利差や、バイナンスやOKXのように仮想通貨に特化した取引所とシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のように規制されている取引所の違いによるキャリーサイズは、約3%とごくわずかだった。大きな要因は、先物を保有することによるコンビニエンス・イールド(保有便益)の良さだったという。

  「仮想通貨のキャリーは大きく(年利最大60%)、時間経過で大幅に変動し、非常に変動性の高い仮想通貨先物のコンビニエンス・イールドとの互換性が最も高い。つまり、投資家は現物の仮想通貨を購入するよりも、レバレッジされた先物契約の便益のためにより高い価格を払う」

  シカゴ商品取引所(CME)での取引データによると、仮想通貨キャリーが上昇することは、ファミリーオフィスや、トレンドフォロー戦略を採用するプロプライエタリートレーディング、富裕層の個人投資家などの「報告対象外」のトレーダーがネットロングポジションを増やすことに関連していることがわかった。

  こうした買い手は、強い価格トレンドがあり、メディアの注目が高まる時期に、レバレッジがかかった先物ポジションを取る。一方、売り手は価格変動のリスクを経験するため、売り側の資本は「希少で動きが鈍い」と報告書は指摘する。

  これが大きな影響をもたらし、キャリー率が高くなる。また、「これらの要素の相互作用が、なぜ仮想通貨市場に急騰と暴落が頻繁に起こるのかを説明する」と著者らは述べている。

  つまり、仮想通貨キャリーの規模は、コンビニエンス・イールドに関連するため、市場の暴落を部分的に予測できる。従来の市場では、コンビニエンス・イールドは、派生商品よりも原資産を保有することのプレミアムを表している。著者らは次のように記している。

  「過去数年間の仮想通貨市場の最も目立つ特徴である、急激な価格上昇に続く大きな暴落は、仮想通貨のコンビニエンス・イールドと関連しているようだ。」

免責事項:

このコンテンツの見解は筆者個人的な見解を示すものに過ぎず、当社の投資アドバイスではありません。当サイトは、記事情報の正確性、完全性、適時性を保証するものではなく、情報の使用または関連コンテンツにより生じた、いかなる損失に対しても責任は負いません。

  • トークン交換
  • 交換レート
  • 外貨両替計算
/
現在のレート
両替できる金額

0.00