USDCが0.97ドルまで戻す シリコンバレーバンク事業買収や預金者救済の噂で

　　

　　先日破綻した米シリコンバレーバンクの救済計画がすでに始動しているようだ。

　　米投資ファンド・アンリミテッドファンド（本拠ニューヨーク）のボブ・エリオット最高投資責任者によると関係者の話として、複数の大手銀がシリコンバレーバンクの事業買収に向け動いているという。さらに、米国連邦預金保険公社（FDIC）が無保険預金者の95％を買収者に対しカバーする予定かつその50%が来週にも支払われるとしている。

　　Hearing from some insiders:

　　-big banks actively working on buying svb business

　　-fdic considering insurance liquidity covering up to 95pct of uninsured depositors to acquirer

　　-Monday 250k on track

　　-50pct of uninsured paid out next wk

　　Cant confirm myself but seemed worth sharing

　　— Bob Elliott (@BobEUnlimited) March 11, 2023

　　シリコンバレーバンクにはドル建ステーブルコインUSDCを発行する米サークル社の準備金33億ドルが預金されており、同行破綻をうけUSDCの価格は一時0.87ドル程度まで下落。ところが海外ツイッター上では事態を楽観する声が多く、土曜日未明には0.97ドルまで戻した。

　　複数の情報筋によると預金返還に向けたさまざまな手段が検討されており、来週までに預金者は「少なくとも預金の50％」を取り戻せるとする見方もある。米投資ファンドNorth Rock LPの創設者ハル・プレス氏は「長期的には90%以上が戻ってくる可能性が高く、預金者は1ドルも損をしない可能性もある」としている。

　　米経営コンサルティング会社クロスカントリーコンサルティング社のマイク・モアズ氏も「 シリコンバレーバンクの一般顧客は月曜日に25万ドル分を引き出せるようになる。残りの半分も1～2日で回収できるだろう。マネーマーケット口座の場合は100％となる。 残りは今後の回収次第で、ほとんどの回収は3-6ヶ月以内に行われるはずだ」と分析している。

　　海外ツイッター上でも楽観視する見方が広がる。

　　ツイッター上で分析を展開するDeFiアナリストのLoki Zengは、USDCの潜在価値を「極限状態で0.885ドル、通常状態で0.985ドル」と推定し「たとえ問題があったとしても、FTXほど深刻なことにはならない」としている。またブロックチェーン分析会社として有名なNansenのアレックス・スヴァネヴィックCEOもサークル社がしっかりとした対応を行えばすぐ解決するとしている。