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暗号資産が混迷するなかでも、感謝すべきこと【コラム】 | coindesk JAPAN | コインデスク・ジャパン

暗号資産が混迷するなかでも、感謝すべきこと【コラム】 | coindesk JAPAN | コインデスク・ジャパン WikiBit 2022-11-28 21:00

FTX破綻のせいで、11月の暗号資産(仮想通貨)はメチャクチャだった。 しかし、悲しいニュースばかりを追うのはもう止めよう。アメリカは感謝祭が過ぎ、年末のホリデ ...

  FTX破綻のせいで、11月の暗号資産(仮想通貨)はメチャクチャだった。

  しかし、悲しいニュースばかりを追うのはもう止めよう。アメリカは感謝祭が過ぎ、年末のホリデーシーズンが迫っている。そこで暗号資産に関連した感謝すべきことを紹介したい。

  感謝すべきことは、たくさんある。

  ビットコインは機能している

  ビットコイン・マキシマリスト(至上主義者)の手にかかれば、すべての話題はビットコイン(BTC)になってしまう。しかしこの混乱の中、ビットコインが機能し続けていることに、私は本当に感謝している。ブロックはマイニングされ続け、ネットワークに障害はまったく見られない。

  ビットコインがしっかりと仕事をしているだけでなく、ビットコイナーも仕事をしている。セルフカストディにまつわる意義深い議論が行われ、開発者たちは新しい、有用なツールの開発に取り組んでいる。

  ちはみにビットコインは、1万6000ドル付近で取引されている。

  ビットコインマイニングを手がける上場企業は苦戦を強いられ、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(Grayscale Bitcoin Trust:GBTC)は、記録的なディスカウント率を記録。

  ジェネシス・グローバル・キャピタル(Genesis Global Capital)は損失を発表した後に金融アドバイザーを招き入れ、払い戻しを一時停止。大半のビットコイン保有者は損失状態となっているのに、ビットコインが1万6000ドル付近で落ち着いていることは、驚異的としか言いようがない。

  感謝すべき理由:厳しい時にこそ、人は本性を見せる。それは暗号資産プロトコルも同じ。厳しい時だからこそ、投資家も愛好家も、ビットコインが打たれ強く、さらに強くなっていくという事実に安堵すべきだ。

  DeFiのせいではない

  もちろん1人のビットコイン・マキシマリストとして、DeFi(分散型金融に対する私の批判は、DeFiが主に、循環的で閉鎖的なギャンブルモデルとして使われていることにある。

  イールドファーミング、プレイ・トゥ・アーン、流動性プールなどはある程度の実用性があるかもしれないが、大半は暗号資産に対する投機の新たな一面に過ぎないように思える。

  だが今月吹き荒れた痛みは、DeFiのせいではなかった。FTXの破綻は、中央集権型組織と人の失敗だった。

  感謝するべき理由:投機がDeFiや暗号資産の代表的な「ユースケース」だったとしても、FTX破綻の道連れとなってプロトコルが崩壊しなかったことは注目に値する。

  暗号資産を核にして企業や組織が登場してくるべきだと考えるなら、今回の事態は、暗号資産のテクノロジーやムーブメントには築き上げるものがないという宣言ではなく、優れた企業や組織を築くべきという教訓に過ぎない。

  弱気相場の時に起こった

  心からそう思う。

  私は先週、「暗号資産は、より広範な経済に深刻な影響を与えるほどには大きくない」と指摘した。5月にテラ(Terra)の崩壊によって、400億ドルもの損失が生じた時にも同じように主張した。

  暗号資産市場はまだ小さく、その影響が及ぶ範囲も小さい。破綻の影響は、暗号資産以外の経済にまったく影響を与えることなく収束するだろう。

  感謝するべき理由:FTX破綻のせいで消え去っていくものは、あまり影響を及ぼさずに消えていく。

  取引所がプルーフ・オブ・リザーブ導入を検討している

  FTXの破産申請を受けて、業界関係者は取引所へのプルーフ・オブ・リザーブの導入を求めている。プルーフ・オブ・リザーブによって顧客に対して、取引所は自分たちが預け入れた資産を実際に保管していることを保証できる。

  ただし、あまり議論されていないが、もっと議論されるべきプルーフ・オブ・リザーブの側面の1つは、取引所が保有していると述べるビットコインの供給量に関して、問題が生じるかもしれないということだ。

  感謝するべき理由:自分の暗号資産を自分で保有できることは、ほとんどの暗号資産の価値提案の一部。ビットコイン・システムの観点では、その価値提案の1つは、ビットコインは有限で、証明できる形で希少ということ。万一、発行数を超えるビットコインが流通していることが明らかになったら、業界の不誠実な企業をあぶり出すことができ、「真の」ビットコインに対する需要が劇的に高まることで、激しい値動きが見られるだろう。

  CoinDeskが独立性を保っていること

  最後に恥ずかしげもなく、私の勤め先と同僚たちに感謝を送りたい。FTXの破産申請につながるドミノの最初の1枚を倒したのは、CoinDeskのイアン・アリソン(Ian Allison)。我々は常に迅速な報道を行ってきた。

  感謝するべき理由:誰もが、正確でタイムリーな報道を享受する権利を持つ。リスクを知るためにスピーディな報道を求めている人、最新の暗号資産トレンドを知りたい人びたい人のために、CoinDeskは存在する。

  そして何よりも、読者の皆さんに感謝している。

  |翻訳・編集:山口晶子、増田隆幸

  |画像:Shutterstock

  |原文:Some Things to Be Thankful For, Even Though Everything in Crypto Is On Fire

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