6月のNFT取引量は減少しているが、初回購入者の数は安定

　　Tom Farren 2022年07月14日 14:40 6月のNFT取引量は減少しているが、初回購入者の数は安定 9 閲覧数

　　ニュース

　　ブロックチェーン分析サービスのナンセン（Nansen）は、2022年第2四半期のNFTインデックス・レポートを発表し、過去3ヶ月間の非代替性トークン（NFT）の市場ダイナミクスと定量的パフォーマンスを示している。

　　レポートでは、イーサリアムベースの取引量や取引指標、時価総額など、よく知られたNFTの弱気市場に関係する主要な要因について特定している。

　　レポートでは、イーサリアムのNFT取引量を1週間ごとに計測し、月次で分析した結果、6月が年間で最も低い数値であったことを明らかにしている。

　　オープンシー（Opensea）、ルックスレア（LooksRare）、ミンツ（Mints）、X2Y2、0x、クリプトパンクス（CryptoPunks）の6つのマーケットプレイスで計算すると、少なくとも経済レベルではNFT業界は6月を通してかなり価値を減らし、1週間あたりの取引量で約60万ETHに近づいた。

　　5月には週間ETH取引量は約130万ETHであり、そのうち約90万ETHはオープンシーだけで発生したものだ。

　　Monthly NFT volume. Source: Nansen

　　このように短中期的なデフレ環境ではあるが、月次のリピーターや初回購入者のグラフを見ると、長期的な楽観論や一定の需要があることがうかがえる。

　　前者は、2月の月間リピートユーザー数は5万5,000人から5月には3万5,000人、6月には約4万8,000人と、年明けから大きく変動している。

　　一方、初回購入者は今年3月以降、5,000人台で比較的安定しており、NFTに対する欲求がささやかながら魅力を持続していることが伺える。

　　Monthly NFT returning vs. first-time buyers. Source: Nansen

　　この長期的な強気論は、5月の70万人から若干減少したものの、65万人レベルで推移している月間ユーザー数からも裏付けられている。

　　NFT分野の広範なインデックスを評価し、レポートでは「2022年第2四半期末のゲーミングNFTを除き、すべて6月に反発を記録した（ETHで測定した場合）」と述べている。

　　6月のNFT ETH指数では、Blue Chip-10、Social-100、Metaverse-20が最も高いパフォーマンスを示した。

　　6月中のインデックスパフォーマンスのわずかな上昇を目の当たりにして、ナンセンは「NFTのトレンドの反転は、幅広い仮想通貨市場よりも早く始まった」と述べ、その後、「NFT市場ではリスクオフのセンチメントがまだ非常に明白で、流動性が限られていることから、この上昇トレンドが持続しない可能性を示唆している」とも指摘した。

　　NFT indexes performance year-to-date ending in Q2. Source: Nansen